突然ですが、来週、ヨロッコビールのタップルームがオープンします!
タップルーム(Tap Room)とは、文字通り「タップの部屋」の意。
タップというのは例のアレです。
ビールの出てくる注ぎ口。
この、「注ぎ口(タップ)のある部屋」というのが "Tap Room" の直訳された意味。
まだまだ、日本では一般には馴染みの薄い言葉です。
クラフトビールファンの方には、ベアードのタップルームでおなじみですね。
(ベアードビールとタップルームについては、良かったらこちらの記事も → http://www.yorocco-beer.com/2013/07/short-trip-for.html )
が、アメリカあたりだと、"Tap Room"はかなり浸透している言葉で、タップルームの存在が人々の生活にちゃんと根付いていたりします。
それは、イギリスだったら"PUB"という言葉になり、ドイツだったら"Brauhaus"、ベルギーだったら"Brasserie"?
ともかくビールと、それを提供する場、そして地域の人々、この3つは昔から密接な関係にあったようです。
現代のクラフトビールの醸造所も、その多くが彼ら自身のタップルーム(their own tap room)を持っています。
その理由は、造り手側から考えると、やはり、自分たちが丹精込めて造ったビールを、自分たちの理想とする環境で提供したい!ということに尽きるのではないでしょうか。
熱処理や濾過処理のされていないクラフトビールは、醸造酒でほんとうに繊細。
樽を保管する温度や、提供する際の液温、そして装置の清潔さ等によって、大きく味が変わってくるものです。
そして、もちろんその場所の雰囲気によっても。
BREWER(ビール職人)というのは、できたら自分の造ったビールが最終的にお客さんのグラスに注がれ口に入るところまで、見届けたいという心理があるのでは。
まるで我が子を見守るよう!?
良い"Tap Room"というのは、Breweryにとってのインフラのようなものなのです。
それがあることによって、僕らがビールを通して伝えたいことがより一層表現できるし、普段飲んで下さってる方たちともより一層コミュニケートできる。
そして、古くからの"PUB"がそうであるように、そこは地域の社交場でもあるわけです。
(そういう意味では、タップルームは地域にとっての大事なインフラ!?)
僕らが目指すのは、コミュニティに根付いたタップルーム。
日本には「井戸端」という古くからの美しい言葉がありますが、例えるなら”タップ”というのがビールの井戸。
その周りにたくさんの人が集まって、楽しいひとときを汲み交わしてもらえたら。
というのが、ヨロッコの "michi-kusa"Tap Room のイメージです!
そうそう、肝心の場所について。
自前のタップルームを持つことは、開業直後からの夢でしたが、うちのような零細BREWERYには資金的にも遠い道のり。。
そこにかねてよりお世話になっている"Beach Muffin"のラリーとマリコさん夫婦から嬉しい一声が。
「ビーチマフィンの中で、ヨロッコのタップルームをやってみないか?」と。
"Beach Muffin"は、行かれたことがある方はご存知かと思いますが、古い一軒家を改装したとっても雰囲気のあるカフェ。
ヨロッコの醸造所からは、歩いて10分ちょいくらいです。
"Vegan","Organic"といったテーマを貫きながらも、とってもフレンドリーで暖かい空間。
「量り売りマーケット」だったり、いろいろと実のあるイベントも主催してたり。
地域の中でも、とっても共感&リスペクトできるお店なんです。
だから返事はもちろん
「ぜひ、やってみたい!」
ということで、そこからミーティングを重ね、準備すべきものを準備して、週明けには樽用の冷蔵庫とタップカウンターの設置。
この醸造所の内装を造ったチームが再び集結しての造作作業となります。
ビーチマフィンの雰囲気の中に、ヨロッコタップがどう融合するのか。
100%自前のタップルームではありませんが、その分色んな要素がミックスされて、楽しい空間になるのではと思っております!
タップルーム限定のビールなんかもこれからはちょくちょく実験してゆくつもり。
楽しみです♪
とりあえす、オープン日は12月21日。その他の詳細はまたあらためて発表させていただきますが、しばらくの間はトライアルで、金・土の夜と、日曜の日中が、"michi-kusa" Tap Room の営業時間となりそうです。
基本的には、僕ら自身がカウンターに立ってビールを注がせて頂きます。
逗子に念願のタップルームが!!
町の新たなGathering spotとなるか。
どうぞ、道草してってください!